KATO MASAKAZU
KATO MASAKAZU
ART DIRECTOR/
GRAPHIC DESIGNER
加藤 公和/1980年生まれ、鹿児島県出身。学生時代にデザインを学び、卒業後、地元のグラビア印刷会社のデザイン室に就職。デザイナー人生をスタートさせる。転職を機に上京。F&S CREATIONSで経験を積みREDに加入。グラフィックデザインに軸足を置いた、アートディレクション及び・デザイン制作を得意とする。
INTRODUCTION
文:さとうなつみ(加藤さんのファン)
加藤さんの魅力をスマートに伝えるには、私はあまりに熱烈なファンすぎる。寡黙な佇まい、話の間のとり方、冗談を言うときの内容と表情とのギャップ。独特な個性が創りだす、自由で、繊細で、力強いデザイン。加藤さんの特徴をとにかく全部かっこいいと思っているので、人にはなにも伝わらない。「会えば分かる」と結論してしまいたくなる。が、せっかく任せていただいたこのスペース。普段加藤さんから語られることの少ない、自身の仕事観についての話を、少しみなさんにお裾分けしようと思う。
加藤さんは寝ない。
一緒に仕事をしたことのある人なら分かるだろうが、その寝なさは、加藤さん3人いる説が囁かれるほどである。2徹などしたあとにケロッと会社に来て、淡々と仕事をしている。ように見える。さらに驚くべきは、プレゼンやデザイン出しの当日(もちろん寝てない)に「別案」を用意してくることだ。本気の一案のときもあれば、なぜそれを徹夜で…?と聞きたくなるギャグ案のときもある。そしてその別案を、特段言葉を添えることなく、ス、と出す。絶対に寝たほうがいいが、でもちょっとかっこいいのだ。
加藤さんを象徴する「寝ずの別案」だが、こうしたサービス精神の背景には、前職での仲間たちとの出会いがあるという。打ち合わせから打ち上げまで「どうせなら楽しくやろう」と仕事を盛り上げてくれた人、自分のアイデアに対する驚きや感動を素直に伝えてくれた人。よき仲間たちとの出会い、仕事を「誰とやるか」ということの大切さを実感した。そして加藤さんのなかにも、自分と仕事をしてよかったと思ってもらおう、という新たな熱意が芽生えたのだった。REDへの転職を決めたのも、長く一緒に仕事をしたいと思える人とともに歩みながら、自分自身も変化し挑戦したいと思ったからだ。
…という話を気恥ずかしそうに話す加藤さんの様子とか、RED代表の栗原さんとの会話とか、新しい一歩への意気込みとかとか。ネタは山ほどあるのだが、私から話すのはここまでにしておこうと思う。ファンはエピソードを独り占めしておきたいものだ。それに、未来で加藤さんと仕事をするであろう羨ましい人たちには、これからの話を知る必要はない。加藤さんが、REDにどんな気持ちを抱いているのか。REDの仲間とどんな関係を築いていくのか。どんなにたくさんのいい仕事をするのか。
きっと、会えば分かる。