KURIHARA ISAO

KURIHARA ISAO
CREATIVE DIRECTOR/代表

栗原 勲/コピーライティングの技術をベースに、企業ブランディングと広告を手がける。大洋印刷でキャリアをスタートさせ、大洋CYAN、F&S CREATIONSで実績を重ねる。受賞歴は、日本BtoB広告賞、FCC賞、全国カタログ展、全国カレンダー展など。宣伝会議「編集・ライター養成講座」や企業セミナーでの講師も歴任。

WORKS

INTRODUCTION

文:武田道生(コピーライター)

大晦日の夜が好きだ。そう栗原は言う。特に奥さんの実家からひとり銭湯へと向かうおよそ20分の道のりが格別らしく、そこで一年の総括をするのが恒例らしい。誇れる仕事もいくつか納品できた。娘の成長に目が潤んだことも。何より12月に半ば瞬発力で会社を立ち上げてしまった。強気と弱音。楽観と嘆息。そして、程よいアルコール…。いろんなものが交じり合った白い息は、年の瀬の夜空に吸い込まれていった。雲がある。闇がある。雨だって降る。だけど星の輝きにも出会えるわけで。だったら、見上げていこうじゃないか。そんな気持ちで歩いたと、栗原は話してくれた。

元来、目立ちたがり屋にして我が強く、目上の相手にも意見するような性格の栗原だが、最近では、人の話を聞くことが好きになり、誰かに仕事を託すのが面白くなってきたと言う。その心境の変化について問うと、「自分が変わったというよりも、面白い仲間に恵まれて自然とそうなった」と栗原は答えた。そして、「自分の想像って、自力で超えられないでしょ」と続けた。渡された新しい名刺には「CREATIVE DIRECTOR/代表」と書かれてある。まずはプレイヤーとして自分の役割を全うしたい。そんな気持ちの現れだろう。ちなみに「/代表」としたのは、「矢面には立ちますよ」という意味で、おまけのように補足したらしい。

企業ブランディングを得意とする会社にも関わらず、いわゆるVISION、MISSION、VALUEを掲げずにREDは創業した。WEBサイトにあるのは“DO IT IN RED.”という言葉だけ。仲間とこの先、何を共有して仕事がしたいか。そう考えて残した言葉のようだ。“気合い入れてやろうぜ”という意味からして、おそらくVALUEに近いものだろう。「年中モヤモヤしているし、一喜一憂もするし、いろんな感情になりながらこれからも仕事をすると思う。だけど、楽しくハードワークして、時々勝負に勝てるといいよね。それでチームのみんなと美味しい酒を飲んだり、目的もなく集まって盛り上がったり。そんなムダな時間も増やせたら最高なんだけどな」と、随分青臭いことを語り始めるRED代表。でもその青臭さこそ、赤く燃える原動力にちがいない。

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# 栗原勲の仕事

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